「ネロリ(オレンジ・ビター)精油」の効果効能 利用法 ストレスや美容に 薬に頼らず健康に
オレンジの甘さにやや苦みを含んだ、繊細な花の香りの「ネロリ(オレンジ・ビター)精油」。
深いリラックス効果があり、色素の沈着や妊娠線を予防・改善する効果も期待できます。

目次
ネロリ(オレンジ・ビター)精油とは?
オレンジ・ビターの花から採れる精油です。
ビターオレンジの木は10~11世紀にアラブ人からヨーロッパにもたらされました。
その後イタリアのネロラ公国の王妃アンナ・マリアが愛用したことから名前が付けられたといいます。
強い芳香を放つ白い花は「純血」を象徴するといわれ、伝統的に花嫁の髪飾りとして使われてきました。
ナポレオンやゲーテも愛用したという世界最初の香水「ケルンの水」のベースにもなっています。
現在でもその美しい香りと優れた特性から、高級化粧品やオーディコロンの原料とし重宝されています。
柑橘系の爽やかさを含む、甘く繊細な花の香りで、深いリラックス効果があります。
光毒性がなく、日中でも安心して使用することができます。
非常に高価ですが、妊娠中・赤ちゃん(芳香浴のみ)にも優しい精油です。
※様子を見ながら少量ずつ利用し、心配な場合は医師に相談するようにしましょう。
学名 | Citrus aurantium |
科名 | ミカン科 |
抽出部位 | 花 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主な産地 | チュニジア、モロッコ、エジプト、フランスなど |
香りの種類 | フローラル系 |
ノート | ミドル |
香りの強さ | 強 |

ネロリ(オレンジ・ビター)の効果効能
主な成分 | リナロール、リモネン、α-ピネン、酢酸リナリル、t-β-オシメン、α-テルピネオール、ファネソールなど |
主な作用 | エモリエント、強壮、駆風、健胃、抗うつ、催淫、細胞成長促進、殺菌、収れん、消化促進、消毒、鎮痙、鎮静、デオドラントなど |
リナロール、α-テルピネオール、酢酸リナリルの相乗効果が心を深いリラックスへと導きます。
柑橘系の果皮から採れる精油と比べ、リモネンの保有率は少ないです。
ストレスから来る消化器系トラブルに
自律神経の調子を整える作用があるため、ストレスによる体の不調に優れた効果があります。
発汗や吐き気、食欲不振、口の渇きなどを改善し、胃腸の働きを鎮静化し、下痢や便秘、胃痛などの改善にも効果を発揮します。
ストレスから解放し安眠へ誘う
セロトニンの分泌を促すため、心を落ち着かせてストレスから解放してくれる作用があるため、安眠へと誘う効果があります。
大きなショックを受けたり、ヒステリーを起こした時になど、極端に興奮した神経を落ち着かせ、精神を安定させるにも有効です。
妊娠線や色素沈着を予防改善
穏やかな収れん作用があるため、しわやたるみを予防し、妊娠線のケアや肌のアンチエイジングに役立ちます。
皮膚の新陳代謝を促進し、シミやソバカス、ニキビ跡などの色素沈着を予防改善します。
乾燥肌や敏感肌のスキンケアにも有効です。
おすすめの使用法
- 芳香浴
- 入浴
- トリートメント
- ヘアケア
- スキンケア
相性の良い精油
フローラ系との相性がよく、特にジャスミンやラベンダー、ローズのとブランドは心をくつろがせてくれます。
濃厚でオリエンタルな香りのサンダルウッド、イランイランともよく合います。
元気になりたい時には柑橘系とブレンドするのが良いでしょう。
ネロリのボディークリームの作り方(レシピ)
全身に使用できるボディークリームは、滑らかな使い心地で、素早く肌に浸透します。
ネロリの精油を使用することで、妊娠線の予防改善にも役立ちます。
用意するもの(1~2週間分) | |
ココアバター | 20g |
ホホバオイル(クリア) | 小さじ2 |
セントジョンズワートオイル | 小さじ2 |
みつろう(精製) | 1g |
ネロリの精油 | 5滴 |
あると良いもの | エッセンシャルウォーマー、計量スプーン、ミニへら、保存容器 |
作り方
- エッセンシャルウォーマーにココアバターとホホバオイル、セントジョンズワートオイル、みつろうを入れて溶かす。
- 粗熱が取れたら保存容器に移し、精油を加えてミニへらでかき混ぜ、蓋をする。しばらく放置すると固まる。
保存期間:1か月くらい
注意事項・禁忌事項
香りが強いので、少量ずつ使用するのがよいです。
リラックス効果が強いため、車の運転中や仕事、勉強の前など、集中したいときは使用を避けましょう。

参考引用文献:これ1冊できちんとわかるアロマテラピー 生活の木 梅原亜也子著
※ここに掲載されている内容は専門書などを参考に取りまとめた情報です。植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。使用に不安のある方は専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。妊娠中、授乳中、小さな子ども、持病がある方、その他心配なことがある方は注意が必要です。
