「シナモンリーフ精油」の効果効能 利用法 防カビや感染症に 薬に頼らず健康に
鋭くスパイシーで、ほのかな甘さを含む「シナモンリーフ精油(アロマオイル・エッセンシャルオイル)」。
梅雨の時期に室内のカビ臭を清浄したり、気分が沈んで無気力になっているときに有効な精油です。

目次
シナモンリーフ(Cinnamon Leaf)とは?
シナモンは、熱帯地方に生育する高木の常緑樹で、インドネシアが原産です。
世界最古のスパイスのひとつでもあり、旧約聖書やエジプトの古文書、不死鳥の神話にも記載されています。
古代ギリシャでは王侯貴族の間で深い愛を示すための贈り物として珍重されていました。
インドネシア原産ですが、スパイスに対する需要から、18世紀にオランダ人がスリランカでの栽培を始め、その後イギリスによるスリランカ併合に伴い、英国東インド会社が取り扱う重要な交易品のひとつとなりました。
シナモンの葉から採れるシナモンリーフ精油は、スパイシーな鋭さに、ほのかな甘さを含む、濃厚で深い香りがします。
シナモンの皮から採れる、シナモンバークという精油もありますが、刺激がたいへん強いため、アロマテラピーではあまり使用されません。
学名 | Cinnamomum zeylanicum |
科名 | クスノキ科 |
精油の抽出部位 | 葉 |
精油の抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主な産地 | インドネシア、マダガスカルなど |
ノート | ベース |
香りの強さ | 強 |

シナモンリーフの効果効能
主な成分 | オイゲノール 、リナロール、シンナミックアルデヒド、α‐ピネンなど |
主な作用 | 強壮、駆風、健胃、抗ウイルス、抗うつ、催淫、殺菌、殺虫、刺激、収れん、消毒、鎮痙、通経など |
主成分はオイゲノールです。カビを撃退する効果が期待できます。
皮膚刺激が強い精油のため、敏感肌の人は、肌に使うよりルームフレグランスとしての利用がおすすめです。
カビや衣類を虫から守る
優れた抗カビ作用があるため、靴箱、押入れ、クローゼットなどに、シナモン・リーフを染み込ませたコットンを置いておくと、衣類を虫から守り、カビが生えるのを抑えてくれるので、梅雨の時期には特におすすめです。
ルームフレグランスとして部屋に香りを漂わせましょう。
風邪などの感染症や消化不良に
消毒作用があり、呼吸器系や消化器系、ウイルスに対する抵抗力をつけてくれます。
風邪などの感染症対策にもなり、健胃作用や駆風作用もあるため、腸内の感染症や消化不良、胃痛、お腹の張りなどの症状にも効果があります。
孤独を感じたり無気力な時に
刺激作用があるため、疲労・衰弱した心に活力を与え孤独感からの脱却を助けてくれ、落ち込んでいるときに前向きな気分にしてくれます。
何か新しいことに挑戦したい時、しなくてはならない事があるのに気力がない時などにも適しています。
肌の引き締めや、水虫やイボのケアに
穏やかな収れん作用があり、緩んだ組織を引き締めてくれるため、肌のケアに効果があります。
ただし皮膚刺激が強いため、十分に希釈するようにしましょう。マッサージは控えたほうがよいでしょう。
粘膜刺激性も強いため、アロマバスでの使用にも適しません。足浴または手浴では使用できますが、使用量は1、2滴に留め入れすぎないよう注意しましょう。敏感肌の人は足浴・手浴も避けましょう。
感染症の緩和作用があるため、水虫やイボのケアにも効果的です。炎症を抑える働きもあるため虫刺されにも有効です。
相性の良い精油
風邪の症状緩和にはラベンダーとブレンドすると良いでしょう。
心を元気にしたいときは、オレンジスイートなどの柑橘系との組み合わせがおすすめです。
シワやたるみの気になる人は、フランキンセンスと、脂っぽい肌の人はサイプレスとのブレンドが良いでしょう。
注意事項・禁忌事項
妊娠中や授乳中、生理中の使用は避けましょう。子供への使用も避けたほうが良いでしょう。
皮膚や粘膜への刺激が強いため、十分に希釈し、敏感肌の人は使用を避けましょう。

参考引用文献:これ1冊できちんとわかるアロマテラピー 梅原亜也子著
※ここに掲載されている内容は専門書などを参考に取りまとめた情報です。植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。使用に不安のある方は専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。妊娠中、授乳中、小さな子ども、持病がある方、その他心配なことがある方は注意が必要です。