【野草を食べる】オオバコ(サイリウム)の効果効能 利用法 眼の老化を防ぐ 薬に頼らず健康に
代表的な野草として知られる「オオバコ」は、とても生命力の強い雑草です。
薬効も高いありがたい野草で、眼病一般に効果があります。さらに近年では動脈硬化、高血圧に対する効果が注目されており、整腸効果、コレステロール低下効果などの科学的実証も進んでいます。
目次
オオバコとは?
オオバコの名前の由来は、文字通り「大きな葉」だからだとか。
その昔、オオバコは大八車に踏まれてもめげずに、そのワダチの跡にさえどんどん生えたといいます。そんなことから「道に迷ってもオオバコをたどっていけば民家にたどりつく」といわれていたそうです。
葉はロゼッタ状です。短い茎先に伸びた穂状花序に地味な白か紫色の小花を咲かせます。成熟した種子は乾燥させ、咳止めや利尿、下痢止めの生薬として利用されます。
学名 | Plantago asiatica |
別名 | サイリウム、ハスク、シャゼンシ、シャゼンソウ、シャゼンヨウ |
原産地 | アジア、ヨーロッパ |
科名属名 | オオバコ科オオバコ属 |
利用部位 | 葉、種子 |
利用形態 | 薬用、食用、茶用 |
生薬名 | 車前草、車前子 |
いつ摘める? | 若葉は3~5月、花は5~10月ごろ |
どこで摘める? | 日本全国、路地のすきまや野原、土手など、どこでも生えている |
効果効能と使用方法
オオバコ茶のさまざまな薬効(全草)
全草を1日10~20g煎じて服用すれば鎮咳、健胃、強壮剤として効果があります。
全草または種子を煎じて服用すれば鎮咳、去痰、利尿剤として風邪、百日咳、喘息、腎炎、膀胱炎、利尿減少、浮腫、尿毒症に効果があります。
眼病から胃腸病、婦人病まで(種子)
1日3~10g煎じて服用すれば白内障、鳥目、眼の充血、視力減退など眼病一般に効果があります。
種子を煎じて服用または茶代用にすれば、消化不良、下痢、赤痢、便秘、胃腸病、心臓病、肺結核、蓄膿症、遺精、関節痛、ノイローゼ、神経衰弱などに効果があります。
また、こしけ、子宮の各種疾患、血の道、冷え性などの婦人病一切に効果があります。さらに抗脂汗作用もああります。
煎液で目を洗浄すればトラホームに効果があります。
種子を煎じて服用または粉末として服用すれば強壮となり、慢性便秘、動脈硬化、慢性肝炎、尿閉に効果があります。
喉の炎症のうがい薬(生根汁または生葉汁)
喉の炎症には生根汁または生葉汁でうがいをすると良いです。刻んだ根や葉がひたひたに浸かる量の水とともにジュースにします。
これを布で絞って汁をとります。保存は1日です。
胃腸薬・泌尿器の薬(全草)
絞り汁を内服すると腸の動きを整えます。
また、絞り汁に酒、塩を入れて沸かして飲めば血尿、排尿痛、遺精に効果があります。
膿の吸出し、切り傷の止血(生葉)
揉んで軟らかくし、腫物、麦粒腫に貼ると膿を吸い出します。
生葉をそのまま、または塩でもんで貼ると切り傷の止血、助膜炎などに効果があります。
オオバコのおいしい食べ方
若葉をてんぷらにすると良いです。また、茹でて、しっかり水にさらしてから、酢の物、あえ物、炒め物などに使うと良いでしょう。
お茶にするなら、全草採取し、天日干しにして煎じます。
「オオバコ葉のふりかけ」の作り方
【材料】 | |
オオバコ | 適量 |
チリメンジャコ | 適量 |
紅ショウガ | 適量 |
塩昆布 | 適量 |
醤油 | 少々 |
- チリメンジャコをごま油で炒る。
- オオバコ茹ででみじん切りにし、紅ショウガをみじん切りにする。
- 1と2、塩昆布をフライパンで混ぜて加熱し、醤油を少々加え加熱する。
- あつあつのごはんの上にかけてもよいし、混ぜておにぎりにするのもよい。
「オオバコ茶」の作り方
【材料】 | |
オオバコ(全草) | 適量 |
- 春から秋まで、全草を抜き取り、汚れを洗い落とします。
- 風通しの良いところに陰干しして、乾燥する。
- 乾燥したら、ハサミで長さ2㎝ほどに切り取り、軽く炒ったら出来上がり。
参考引用文献:大地の薬箱 食べる薬草事典 春夏秋冬・身近な草木75種 村上光太郎著/食べる野草図鑑 岡田恭子著
※ここに掲載されている内容は専門書などを参考に取りまとめた情報です。植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。使用に不安のある方は専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。妊娠中、授乳中、小さな子ども、持病がある方、その他心配なことがある方は注意が必要です。多量の摂取するのはやめましょう。