【野草を食べる】スギナの効果効能 利用法 骨粗しょう症予防 薬に頼らず健康に
「地獄草」という異名をもち繁殖力が非常に強い「スギナ」。
厄介な雑草というイメージをお持ちの方もいるかとは思いますが、実は数多くの効果効能がある、とてもありがたい「薬草」なのです。
目次
スギナとは?
山野、畑地、道端に普通に見られる夏緑多年生シダ植物。
胞子茎は「ツクシ」と呼ばれ、早春に生え10㎝ほどの高さになります。
茎の先端に長楕円形の胞子の塊をつけます。栄養茎は「スギナ」と呼ばれ、ツクシの後に生え30㎝くらいの高さになります。
生命力がとても強く、除草が大変な雑草としても知られています。
学名 | Equisetum arvense(エクイセトゥム アルウェンセ) |
和名 | すぎな(杉菜) |
生薬名 | 門荊(モンケイ) |
科名 | とくさ科 / トクサ属(トクサ属に属する多年草) |
薬効 | 利尿、解熱、鎮咳、うるしかぶれ等 |
利用部位 | 全草 |
利用法 | 薬用、食用、茶用、浴用 |
効果効能
スギナはミネラルが大変豊富で、カルシウムはほうれん草の155倍、リン、カリウムは5倍、マグネシウムは3倍という驚くべき栄養素を含んでいます。
さらに、体内で骨や軟骨の発育に関わり、コラーゲンやエラスチンなどの結合組織を強化する働きがあるケイ素を豊富に含んでいます。アメリカやドイツでは当たり前のように、その効果効能が知られています。
次の効果効能がスギナにはあることが分かっています。
- 解熱
- 利尿効果
- デトックス効果
- 鎮咳作用
- 結石
- 腎臓病の予防
- 腎機能の促進
- 潰瘍、ガンの予防
- 自律神経失調症
- むくみ解消
- 咳止め
- アトピー性皮膚炎改善
- 糖尿病の予防
- 肝臓病、高血圧の予防
- 老化防止
- 美肌・美髪効果
- 白髪や薄毛の予防
- 歯の強化、虫歯予防
- 口臭予防
- 花粉症改善
- 二日酔い改善
- 骨粗しょう症予防
- 便秘改善
- うつ病改善
- 睡眠の質が向上
- 胸腺を活性化させ免疫力を上げる
- 松果体を活性化させる などなど
利用方法
飲用する
5~7月に栄養茎を採取し、水洗いしたあと天日干します。1日量5~10gを300mlの水が1/3になるように煎じて服用します。
乾燥スギナにお湯を注ぎ、お茶として飲用しても良いです。
肌につける
うるしかぶれにはスギナの生の汁をつけたり、煎液で洗うと良い。
風呂に入れる
乾燥したスギナを布で包みお風呂に入れると、かゆみやかぶれに良いといわれています。
回虫駆除に
スギナを良く煮たものを食べると、回虫駆除にも効くといわれています。
スギナ茶の作り方
- スギナをよく水洗いして水気を切る。
- スギナを日干しで乾燥させる。パラパラになるまで乾燥させる。
はさみで細かくカットする。
フライパンで焦げないように軽く炒ったら完成。
注意点
お茶でいただく程度(1日に急須1.2杯程度)なら大丈夫ですが、あまり多量に飲みすぎると、チアミン欠乏症(ビタミンB1欠乏症)となる恐れがあるので気をつけましょう。
また、腎臓や心臓に疾患がある方、ニコチン過敏症の方、妊娠、授乳中の方、スギナに対してアレルギーがある方などは使用を控えましょう。
その他心配なことがある方は医師に相談してください。
※ここに掲載されている内容は専門書などを参考に取りまとめた情報です。植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。使用に不安のある方は専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。妊娠中、授乳中、小さな子ども、持病がある方、その他心配なことがある方は注意が必要です。多量の摂取するのはやめましょう。
参考資料:身近な薬草活用手帖 100種類の見分け方・採取法・利用法 監修 寺林進