【野草を食べる】ヨモギの効果効能 利用方法 がん予防 薬に頼らず健康に
薬草学では「病人がいる家の近くには、その病気にきく薬草がはえる」といわれています。
ここでは驚くべき効果効能が期待できる「ヨモギ」についてご紹介しています。
目次
ヨモギとは?
春になると山地や野原にごく普通に見られる、良く知られた多年草で草丈50~100㎝になります。
地下茎を伸ばして繁殖するため、群生することが多いです。
葉は羽状に深く裂けた形をしていて、表面は緑色で裏面には綿毛がびっしりと生えています。
若葉(2~3月)は草餅の材料にすることからモチグサの別名もあります。
花期は9~10月になります。この花は花粉症の原因にもなります。
学名 | Artemisia indica Willd. var. maximowiczii |
別名 | モチグサ |
科名 | キク科 |
生薬名 | 艾葉(ガイヨウ) |
薬効 | 解熱、冷え性改善、消炎 |
利用部位 | 葉、種、新芽 |
利用法 | 薬用、食用、浴用 |
いつ摘める?
2~3月に草丈5~6㎝までの若葉を、10月ごろまでは茎の先につく柔らかい葉をそっと摘みます。
効果効能
がん抑制
ヨモギに含まれるアステスネイトやアルテミシニンに抗がん作用があるとこが多くの研究で明らかになっています。
ワシントン大学のヘンリー・ライ博士の研究チームの報告では、癌細胞だけを選択的に死滅させ、抗がん剤よりも34,000倍も正確にがん細胞だけを死滅させる作用があると発表しました。
冷え性、肩こり、婦人系トラブルに
冷え性、肩こり、婦人科系トラブルによく効くといわれています。
特に女性に嬉しい薬効がたくさんあるヨモギは、韓国では「よもぎ蒸し」に利用され、数百年にわたり民間療法として伝わってきました。
体をすっぽり覆うシートをかぶり、座面に穴の空いた椅子にに座り、その下でヨモギを煎じることで。、下半身を中心にヨモギの薬効に満ちた蒸気が温めてくれます。
デトックス効果
利尿作用があるため、ダイエットやむくみの改善にも役立ちます。
体に蓄積した老廃物を体外に排出してくれる効果があります。
アトピー性皮膚炎の改善、傷や虫刺されにも
ヨモギには抗炎症作用があります。そのためアトピーなど皮膚のかゆみを沈め、きれいな肌への生まれ変わりを早めることが期待できます。
そのほか、傷や虫刺されにも効果的だといわれています。
造血や浄血に
ヨモギには止血作用があり、傷や虫刺され等に効く治療薬草として用いられています。
また、血液の造血を助ける効果があり血液をサラサラにし、血液をきれいに保ってくれる効果があります。
貧血に大変効果があるといわれており、古くから出産時の止血に使用されていたといわれています。
腸内環境を整える
ヨモギには多くの食物繊維が含まれています。
そのため、お通じを良くしてくれたり、腸内で体に不要な有害な物質を吸着し、体外へと排出してくれるため腸内の環境を良い状態に保ってくれます。
ヨモギを使ったお酒も販売されています。↓
美容効果
血行を良くし老廃物の排出を助けてくれるため、美容効果、老化防止、ダイエット効果も期待できます。
その美容効果から、様々な化粧品も発売されています。
その中でも、「ONE THING KOREA」のカワラヨモギを使った化粧水は
自然材料をそのまま使い、安全のために 合成保存料や添加物を使用していません。(無香料、無鉱物油、無着色、弱酸性、パラベンフリー、アルコールフリー)
自然派の方にとてもおすすめな化粧水です。
コレステロール値を改善
ヨモギはたくさんのクロロフィルを含んでいます。
クロロフィルは造血効果があり、血液が体内を循環することで余分な悪玉コレステロールロールを吸着し、コレステロールの値を下げてくれます。

利用方法
飲用する
解熱に、1日量5~10gをコップ1杯の水で半量になるまで煎じ、食間3回に分けて飲むと良いです。
保存用には夏の葉を摘み取り、きれいに水で洗いし、2~3日陰干しにします。
肌につける
虫刺されや小さな傷には、生の葉をもんで汁をつけると良いので、山歩きの時などに覚えておくと良いでしょう。
風呂にいれる
風呂には、たっぷりの葉を布などに包み入浴すると、血行を良くし冷え性や肩こり、打ち身、ねんざ、婦人科系トラブルなど、様々な不調に効果があります。
食す
口いっぱいに春の香りが広がる草餅や、葉を天ぷらなどにしていただきます。
個人的には酵素ドリンク(植物酵素・酵素液)の材料に用いることが多いです。
ヨモギの玄米草餅の作り方
参考文献:季節の摘み菜レシピ105 食べる野草図鑑 岡田恭子著
材料(20~30個分) | |
ヨモギ | 200~300g |
玄米もち粉 | 500g |
熱湯 | 300~400ml |
A きな粉 | 大さじ6 |
A 塩 | 小さじ1/3 |
黒蜜 | 適量 |
【作り方】
- 玄米もち粉と熱湯を混ぜ合わせ、耳たぶくらいの柔らかさにまとめる。こぶし大程度に丸めたら蒸気のあがった蒸し器で20~25分蒸す。
- ヨモギは洗ったらたっぷりの湯で約3~5分柔らかくなるまでゆでる。水にさらし、水気を良く絞って細かく切り、すり鉢でする。
- 1 が透き通るように蒸しあがったら 2 のすり鉢に入れ、すりこ木に水をつけながら、ヨモギと一体になるまですっかりつく。
- 3 を20~30等分して丸め、黒蜜(※)の中で転がし、器に盛り、A(きな粉と塩)を上からかける。
※【黒蜜の作り方(作りやすい分量)】
小鍋に黒砂糖50gと水30mlを入れ、黒砂糖が溶けるまで弱火で混ぜ合わせる。
作用・注意点
ヨモギは体質によってアレルギーが出る場合があります。
キク科のアレルギーをお持ちの場合注意することが必要です。
※ここに掲載されている内容は専門書などを参考に取りまとめた情報です。植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。使用に不安のある方は専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。妊娠中、授乳中、小さな子ども、持病がある方、その他心配なことがある方は注意が必要です。多量の摂取するのはやめましょう。
参考資料:身近な薬草活用手帖 100種類の見分け方・採取法・利用法 監修 寺林進