【野草をたべる】ニワトコ(エルダー)の薬効と利用方法 薬に頼らず健康に

世界的なベストセラー小説で魔法使いの杖として登場した「ニワトコ」。

ここではそのニワトコの薬効や利用方法をご紹介しています。

 

ニワトコとは?

ニワトコと聞くとピンとこない人でもエルダーフラワーという名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。

山野に普通に自生する植物で、観賞用、薬用に庭にも植えられる落下低木で、高さ3~6mほどです。

幹は地上に近いところから多数枝分かれし、枝は太く良く伸びます。

若い樹皮は淡緑色から淡褐色で、古い樹皮は縦に裂けて落ち灰褐色でコルク質になります。

葉は対生し、先がとがった楕円形で周囲に浅いギザギザがあります。

淡黄白の細かい花が多数集まりドーム状にになり良い香りがします。

果実は赤色で光沢があります。

生薬として利用される薬用部位は3箇所あり、茎はセッコツボク(接骨木)、葉はセッコツボクヨウ(接骨木葉)、花はセッコツボクカ(接骨木花)と、それぞれ呼びます。

学名 Sambucus sieboldiana var. pinnatisecta
科名属名 スイカズラ科 ニワトコ属
別名 タズノキ、ヤマタズ、コブノキ
分布 本州、四国、九州
生薬名 接骨木、接骨木葉、接骨木花
利用方法 薬用、食用、浴用

 ニワトコの仲間

ニワトコの仲間にはエゾニワトコS. racemosa L. subsp. kamtschatica(E. Wolf)Hulten.とセイヨウニワトコS. nigra L. があります。

エゾニワトコは北海道の低地に広く分布しており、花冠は淡黄色で平らに開くことと、花全体の形が三角帽子の様な形をしているのがニワトコと異なります。

一方セイヨウニワトコは北アフリカ、ヨーロッパ、西アジアに分布し、日本では明治末頃に渡来し各地で栽培されるようになりました。

花序は帯黄白色でキノコのように丸い形となり香気を放ち、果実は光沢のある黒色をしています。ハーブ好きの方にはエルダーフラワーと言う名の方がご存じでしょう。

ヨーロッパでの位置づけ

ニワトコ(エルダー)は世界的なベストセラー小説で魔法使いの杖として登場しました。

ケルト神話では魔界と人間界をつなぐ植物といわれています。

「黒い女神の木」として、それにまつわる伝説や迷信は多く、病気や悪霊を寄せ付けないお守りや魔よけに昔は使われていました。枝や幹などを窓や扉につるしたり、花を布袋に入れて身につけていたようです。

また、魔女の薬草としてヨーロッパでは民間療法として様々なところで活用されており、とりわけ体に溜まった悪いものを吐き出すデトックスとしての用途が主だったようです。

17世紀のヨーロッパでは、「粘液浄化薬」として咳や痰を鎮め、体内の毒素を排出する利尿薬をして使われていました。

現在でもヨーロッパでは初期の風邪や発熱に対する医療薬として使われるほか、ニワトコ(エルダー)には利尿作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用が報告されています。

採取時期と利用方法

採取時期

花は開花直前の4月に、茎葉は7~8月に採取し、いずれも陰干しにします。

利用方法

利尿・むくみ

花1日量5gか、茎1日量5~10gを、水300mlで煎じて服用すると利尿作用、むくみ解消に効果があります。

神経痛・リウマチ

花300gを布などで包み、風呂に入れると神経痛やリウマチに効果的です。

骨折や打ち身

枝や幹を黒く焼いた黒焼きは、骨折や打ち身の薬になるといわれています。

発汗・解熱

近縁種のセイヨウニワトコの花はヨーロッパでは古くから発汗、解熱の薬として知られています。

ニワトコを食べる

食べ方

蕾を摘んで天ぷらにすると良いでしょう。作り方は簡単で、花が咲く前の蕾を枝ごと取ってきて粉を漬けて油で揚げるだけです。(注意:野草のためアクが強いです。 砂糖を入れたぬるま湯に2時間ほど漬けてアク抜きをしてから天ぷらにしましょう。 弱い毒性でお腹を壊すことがありますので、食べる量は1回に5個を目安にします。)

ニワトコの実はジャムにされることもありますが、果実をアルコール漬けにしたものや、ハーブティーのように煮出してお茶にして飲用する場合もあります。

注意:ニワトコ(エルダー)には毒を持つ種類もあるので注意しましょう。

ニワトコ(エルダー)シロップの作り方

【材料】

ニワトコの花
10本くらい
ワックス不使用のレモン 1個
砂糖 0.9kg
熱湯 0.6ℓ
クエン酸 25g

大き目のガラス製の保存瓶も用意してください。

【作り方】

  1. ニワトコの花を軽く洗う。香りが落ちるので、洗い過ぎないようにする
  2. 大きな容器に砂糖と熱湯を入れ、砂糖をよく溶かす。
  3. 砂糖が溶けたらクエン酸を加え、エルダーの花を漬け込む。
  4. 3と薄切りにし種を取り除いたレモンを容器に入れる
  5. 涼しいところに放置し、一晩漬ける
  6. ザル、ボール、ガーゼなどでこして、保存容器へ移し冷蔵庫で保存する

炭酸水や水などで割って飲んでみましょう

注意:ニワトコ(エルダー)には毒を持つ種類もあるので注意しましょう。

ハーブ・薬草を使うときの注意点

参考引用文献:大地の薬箱 食べる薬草事典 春夏秋冬・身近な草木75種 村上光太郎著

※ここに掲載されている内容は専門書などを参考に取りまとめた情報です。植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。使用に不安のある方は専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。妊娠中、授乳中、小さな子ども、持病がある方、その他心配なことがある方は注意が必要です。多量の摂取するのはやめましょう。

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