【野草を食べる】イタドリの効果効能 食べ方 便秘や婦人病に 薬に頼らず健康に
山菜として古くから煮物や炒めものにして食べられてきた「イタドリ」。
婦人病やデトックス、便秘解消などにも効果があり、昔から民間薬としても重宝されてきました。
目次
イタドリとは?
日本中の野山に自生するタデ科の植物で、非常に繁殖力が強い多年草です。
東アジア原産種で、日本では高知県が特にイタドリを食用として出荷・販売などを行っています。
乾燥させた根は虎杖(コジョウ)または虎杖根(コジョウコン)といわれ生薬に利用されています。
名前の由来は「疼(イタ)み取り」がなまってイタドリとなったといわれています。
学名 | Fallopia japonica var. japonica |
科名属名 | タデ科・ソバカズラ属 |
別名 | スカンポ、スカンコ |
生薬名 | 虎杖根、虎杖 |
原産地 | 日本、中国、台湾 |
利用部位 | 新芽(タケノコ状)、根(虎杖根) |
薬効と利用方法
採取時期
秋から冬にかけて地下茎を掘り取り、水洗いしてひげ根を取り除き、3~4日天日干しにします。
酸味のある茎は生でも食べることができますが、若い茎が20~25㎝に伸びたころ採取し、皮をむいて塩漬けにしたり、和え物やおひたしにして食します。
咳、渇き(漢方:虎杖根)
甘草を加えて琥珀色になるまで煎じ、冷やして茶の代用としたものは、「冷飲子(れいいんし)」といい、咳や渇きを抑えてくれるため、夏の飲み物として最適です。
イタドリジュースはこの冷飲子を変化させたものです。
便秘、婦人病、尿の悩み、糖尿病に(虎杖根)
虎杖根を1日5~20g煎じて服用すると健胃、利尿、経通剤として消化不良、便秘、浮腫、神経痛、リウマチ、助膜炎、尿閉、夜尿症、膀胱炎、膀胱結石、婦人病、月経困難、喘息、風邪などに効果があるといわれています。
また、血糖値を下げる作用があるので糖尿病にも効果的です。
ひょうそ(指の化膿性炎症)(虎杖根)
虎杖根の煎液で温湿布すれば効果があります。
暖かい煎液に20分くらい指を浸けておくのを1日3~5回行うか、煎液をガーゼに浸し患部に巻き、ビニールなどで包んでおくと良いでしょう。(ガーゼは1日2回ほど取り換えましょう)
解熱、リウマチ(新芽)
新芽を煎じて服用すれば解熱剤となり、またリウマチにも効果があります。
湿疹(根)
根を風呂に入れて浴湯料にすれば湿疹に効果があります。
利用の仕方(薬食健康法)
春の若い茎の食べ方
4月~6月にかけて伸びだすタケノコ状の若い茎を折り取り、皮をむいて生食にしたり、塩でもんでサラダに利用したり、漬物などにすると良いでしょう。
下ごしらえは皮をむいて熱湯で茹で、流水に晒します。
または、皮をむいてからさっと熱湯にくぐらせたり、熱湯をかけて2分ほど置いて、冷水にとり6~7時間水に晒すと良いでしょう。
皮をむくことで強い酸味を取り除くことができます。
酢の物、煮びたし、納豆和え、酢味噌和えや油炒めにして食べてみましょう。
柔らかい茎は天ぷらにもできます。
イタドリジュースの作り方
若い茎(皮はむかない)をジューサーで絞ったジュースは緑色ですが、数日おくと美しいピンク色に変わります。
ゼリーにしたり、服用前に蜂蜜を加えて甘酸っぱくして飲用すると疲れをとってくれます。
冷暗所で保存すれば1年以上保存することができます。
参考引用文献:大地の薬箱 食べる薬草事典 春夏秋冬・身近な草木75種 村上光太郎著
※ここに掲載されている内容は専門書などを参考に取りまとめた情報です。植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。使用に不安のある方は専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。妊娠中、授乳中、小さな子ども、持病がある方、その他心配なことがある方は注意が必要です。多量の摂取するのはやめましょう。