「オールスパイス」の効果効能 フライドチキンのレシピ・代用スパイス

「オールスパイス」と聞くと、いくつかのスパイスを合わせたものでは?と思われるかもしれませんが、実は単体のスパイスのことを示します。

シナモン、ナツメグ、グローブという三大スパイスの香りを併せ持つため、多様な食材と相性が良く、オールスパイスを1つ買うだけで、様々なスパイスの代用ができます。

今回は、お得感満載な「オールスパイス」についてご紹介します。

目次

オールスパイスとは?

エピソード

アジア原産のシナモン、ナツメグ、グローブなどのスパイスは、昔ヨーロッパでは栽培が難しかったため、アラビア商人によってシルクロードを経て運ばれた高級品でした。

紀元前2世紀ごろから古代マヤ文明で用いられ、調味料や防腐剤に使用されていました。
古代マヤの王の遺体には、防腐効果のためオールスパイスが塗られていました。


現在でも現地ではオールスパイスの精油を神経痛やリウマチ治療に用いられたり、食欲がない時に使用することもあるそうです。

コロンブスによる新大陸発見後の16世紀、スペインの探検家フランシスコ・フェルナンデスはメキシコで新種のスパイスを発見、それがシナモン、ナツメグ、グローブなどをミックスした香りだったため、オールスパイスと名付けられました。

ヨーロッパで普及し始めたのは17世紀初頭ごろで、やがて北米にも伝わりました。

現在ではケイジャンチキン(アメリカ南部の伝統的な鶏料理)などの肉料理からピクルス、マリネ、お菓子まで、さまざまな料理の風味付けに重宝されています。

特徴

高さ9mにもなる非耐寒性常緑高木で、葉は厚く光沢があります。

白い小花を咲かせた後、直径5~8mmの緑色の果実をつけ暗褐色に熟します。

房状になる果実を未熟なうちに収穫し、乾燥させたものをスパイスとして利用します。

学名Pimenta dioica
別名ピメント、ヒャクミコショウ、ジャマイカペッパー
原産地中南米、西インド諸島、ジャマイカ
科名フトモモ科

オールスパイスの効果効能

精油成分オイゲノール、チモール、フェランドレン、メチルオイゲノール、カリオフェイン
作用抗菌作用、殺菌作用、抗酸化作用、消化促進作用、鼓腸抑制作用

リラックス・リフレッシュ効果

オールスパイスの効能は、主に香りのほうに強く現れています。精神的なリラックス効果やリフレッシュ効果が期待でき、ポプリに加えたり入浴剤に加えられている場合があります。

アンチエイジングや生活習慣病予防に

薫りの主成分はオイゲノールには強い抗酸化作用があります。細胞の老化を防ぐため、アンチエイジングに役立ち、動脈硬化やガンを防ぐ効果が期待できます。

また、体内で糖を作るアミラーゼなどの生成を阻害するため、糖尿病予防の効果も期待されています。

防腐・抗菌や風邪予防に

オールスパイスには防腐・抗菌作用があるため、料理に幅広く使用されています。また、体を温めるため風邪予防に利用されたり、吐き気や悪寒、消化不良に効果があるとされています。

オールスパイスの利用法

  • 甘い菓子、塩味の料理どちらにも使え、多様な食材と相性が良いオールスパイス。肉や魚やワインの風味付けにも。ホールはスープ、ソース、シチューなどの煮込み料理や、マリネ、ピクルスに加えても良いでしょう。粉末はハンバーグやミートローフ、ケーキやドーナツ、和菓子などの菓子生地に練りこんでも良いです。
  • 暖かい飲み物にいれて風邪予防に利用したり、精油は香料、化粧品整髪料などにも用いられています。
  • ポプリは保留剤として加えます。

オールスパイスがないときの代用方法

お料理の際、今すぐオールスパイスが必要だけど家にない場合、

  • シナモン
  • ナツメグ
  • クローブ

などが代わりに使うことが出来るようです。または、この3種類のスパイスを全部混ぜ合わせて使ってもよいそうです。

オールスパイスで「KFC(ケンタッキー)風チキン」をつくってみよう!

【材料】

鶏肉3枚くらい
☆牛乳1/2カップ
☆にんにくチューブ2㎝くらい
☆卵1個
★薄力粉1カップ
★オールスパイス小さじ1弱
★顆粒コンソメ大さじ1/2
★塩大さじ1/2

【作り方】

  1. ☆をボールに入れ混ぜます
  2. 別のボールに★を混ぜ合わせておきます
  3. 鶏肉一枚を2~3等分くらいに切ります(厚みを合わせるとよい)
  4. 1のボールに鶏肉を20分くらい浸します
  5. 2のボールに鶏肉を入れ、粉類をまんべんなくまぶします
  6. 卵液→粉液→卵液→粉液と二度付けするとカリッと感がアップします
  7. 油を160度にして5分以上様子を見ながら揚げ、今度は180度から200度でカリッと仕上げ完成です

参考資料:https://cookpad.com/recipe/3695776  

参考引用文献:ハーブのすべてがわかる事典 ジャパンハーブソサエティー著

※ここに掲載されている内容は専門書などを参考に取りまとめた情報です。植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。使用に不安のある方は専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。妊娠中、授乳中、小さな子ども、持病がある方、その他心配なことがある方は注意が必要です。

Follow me!