「ミョウガ」の効果効能 ストレスや夏バテに
古くから、不眠症や生理不順に用いる漢方薬として服用されていた「ミョウガ」。
そうめんや冷奴の薬味として使われる、和食に欠かせない香味野菜です。
独特の味や香りをもつミョウガですが、含まれるその成分にはいったいどんな効果効能があるのでしょうか?

目次
ミョウガとは?
エピソード
ミョウガは3世紀末に書かれた書物「魏志倭人伝」に記載されているほど古い歴史をもっています。
ショウガと共にミョウガが日本に持ち込まれた際、香りの強いショウガを「兄香(せのか)」、香りの弱いミョウガを「妹香(めのか)」と呼び始めたことが名前の由来といわれています。
江戸時代には「ミョウガを食べると物忘れがひどくなる」と言われていましたが、近年ではミョウガの香り成分に集中力を増加させる効果が証明されています
特徴
ショウガの仲間であるミョウガは、本州から沖縄まで自生する多年草です。
一般的にミョウガとして使用されているのは、花が咲く前のつぼみにあたる部分で、現在食用としているのは日本をふくめアジアの一部のみです。
7~8月にかけて収穫されるものを夏みょうが、9~10月にかけて収穫されるものを秋みょうがといいます。
学名 | Zingiber mioga |
別名 | Myoga、茗荷、花茗荷、Myoga ginger |
分類 | ショウガ科 |
原産地 | 東アジア |
使用部分 | 料理、美容健康 |
効能 | 発汗、食欲増進、抗菌、消臭、高血圧予防、心筋梗塞、脳梗塞予防、血行促進など |

ミョウガの効果効能
リラックスしたいとき・眠気覚ましに
ミョウガにはα−ピネンという香り成分が含まれています。
その成分は、神経系の働きを和らげ、ストレスを緩和しリラックス効果をもたらすと言われています。
頭をすっきりさせたいときや眠気を吹き飛ばしたいときにおすすめで、脳を活性化させる作用もあります。
血液の循環を促進
α−ピネンには血液の循環を促すため、高血圧予防・心筋梗塞や脳梗塞を予防する効果が期待でき、
血行が促進することで貧血を改善したり、新陳代謝を上げる効果も期待できます。
またミョウガにはカリウムも含まれています。
体内の余分なナトリウムを尿と一緒に排出したり、腎臓に溜まった毒素を排出してくれる作用があるため、むくみの改善やデトックス効果もあると言われています。
食欲不振に
香り成分のα−ピネンには、消化促進効果があります。
爽やかな香りと食感が夏バテの際の食欲減退に役立ちます。
女性ホルモンを整える
ミョウガにはゲラニオールという成分が含まれおり、女性ホルモンの一種であるエストロゲンを分泌する効果があります。
エストロゲンによりホルモンバランスを整えることで、生理痛や更年期障害の症状を緩和してくれる効果が期待できます。また、肌荒れを改善しハリのある肌を作ってくれます。
口内炎や風邪の症状に
ミョウガに含まれるカンフェンという成分には強い抗菌・抗ウイルス・抗炎症作用があります。
そのため、熱からの体の不調、口内炎、風邪による喉の痛みに効果が期待できます。
アンチエイジング・生活習慣病予防・眼精疲労に
ミョウガに含まれるアントシアニンには抗酸化作用があります。
老化防止、生活習慣病の予防、眼精疲労の改善に役立つと言われています。
ミョウガを効果的に取り入れるには?
ミョウガに含まれるα−ピネンは、加熱により揮発してしまいます。
食す際には生のままいただくのがおすすめです。
また、水にさらしてあくを抜きますが、あまり長時間さらすと有効成分が抜けてしまうので、長時間さらさないようにしましょう。
「ミョウガの甘酢漬け」の作り方
【材料】
ミョウガ | 10本くらい |
水 | 120㏄ |
酢 | 120㏄ |
砂糖 | 大さじ5 |
塩 | 少々 |
【作り方】
- ミョウガを洗い、小鍋に湯を沸かして塩を少々入れ、ミョウガをサッとゆでる
- 小鍋に水・酢・砂糖・塩(ひとつまみ)を入れ、沸騰したら火を止める
- 煮沸消毒した瓶などにミョウガと2を入れ漬け込む(1時間くらい漬け込んだら出来上がります)

※ここに掲載されている内容は専門書などを参考に取りまとめた情報です。植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。使用に不安のある方は専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。妊娠中、授乳中、小さな子ども、持病がある方、その他心配なことがある方は注意が必要です。
