「ゼラニウム」の効果効能 女性特有の悩み・美肌・アンチエイジング・ワキガにも
古来、ゼラニウムには悪霊を退ける力があると信じられていたため、ヨーロッパでは家の周りにゼラニウムを植える習慣があります。
バラの花に似たやさしい香りが特徴で、PMSや月経痛、更年期障害などの女性特有の悩みを緩和するといわれています。
目次
ゼラニウムとは?
エピソード
1602年に設立されたオランダの東インド会社の商人たちが、南アフリカからヨーロッパへ持ち帰りました。
何世紀もの間、素晴らしい治癒力のあるハーブと信じられ、家の周りに植えて悪霊を寄せ付けないようにしてきました。
1800年代初めにフランスでは香水の原料とするためにグレース地方で商業的な栽培を始めました。
日本には江戸時代にオランダ船で渡来したといわれています。
特徴
バラに似た香りで香料原料や化粧品などに利用され、女性に優しいハーブです。
高さ60~100㎝の非耐寒性低木でよく枝分かれします。羽状に切れ込んだ葉は軟毛が多くて対生です。
春~夏に淡紅色の花を次々に咲かせますが、不稔性で結実しません。
学名 | Pelargonium graveolens |
科名 | フウロソウ科 |
主な産地 | フランス、エジプトなど |
気候型 | 地中海性気候 |
ゼラニウムの効果効能
精油成分 | シトロネロール、ゲラニオール、リナロール、テルピネンオール、シトラール、イソメントン |
作用 | 抗菌作用、抗酸化作用、ホルモン調節作用、鎮静作用、興奮作用、収れん作用、強壮作用、利尿作用、抗炎症作用 |
女性特有の悩みに。むくみや肥満の予防・解消にも
副腎や視床下部への作用により、ホルモンの分泌が調整されるのでPMS、月経不順、月経痛、更年期障害などの女性特有の悩みを和らげます。
また、利尿作用があり余分な水分や老廃物を体内から排出させるため、むくみや肥満の予防・解消にも効果が期待できます。
情緒不安定なときに
副腎や視床下部に働きかけ自律神経のバランスを整えるため、ストレスを軽減する作用があります。
精神のバランスがとれなくなったときに効果があり、月経前や更年期障害のイライラ解消にも役立ちます。
脂性肌・乾燥肌にも使え、肌のアンチエイジングに
細胞の成長を促進するので、肌代謝がよくなりシミやシワを予防し美肌効果があります。血液の流れがよくなることで顔色のさえないときにもおすすめです。
また、肌を柔らかくして、皮脂バランスを整える作用もあるため脂性肌にも乾燥肌にも使え、潤いを与えるのに効果的です。
あかぎれやしもやけ、ストレスからくるアトピー性皮膚炎の改善にも効果があるといわれています。
おすすめの使用法
- 芳香浴
- 入浴
- ヘアケア
- スキンケア
- トリートメント
相性の良い精油
女性ホルモンの乱れにはクラリセージとブレンドすると良いといわれています。
ダイエットにはグレープフルーツと組み合わせるとよいでしょう。
ハンドトリートメントにはラベンダーとのブレンドがおすすめです。
しもやけ・あかぎれにアロマトリートメントオイルの作り方
細胞の成長を促進する作用があるゼラニウムを使って、アロマトリートメントオイルを作ってみましょう。
【用意するもの】
キャリアオイル … 30ml |
ゼラニウムの精油(アロマオイル)… 5~10滴 |
容器 |
【作り方】
容器にキャリアオイルと精油を入れ、よく振って混ぜましょう。
敏感肌の人はパッチテストをおすすめします。
ゼラニウムでワキガ対策
ワキガの匂いの元は、アポクリン汗腺からの汗と皮膚に常在する細菌によるものです。
殺菌・鎮静作用があるゼラニウム、細菌等に対し殺菌作用があるティートリー、鎮静作用があり発汗を抑えるラベンダーの精油を使ってアロマスプレーを手作りしてみませんか?
【用意するもの】
ゼラニウムの精油 | 2滴 |
ティートリーの精油 | 2滴 |
ラベンダー(真正)の精油 | 1滴 |
レモンの精油 | 1滴 |
エタノール | 2ml |
水 | 12ml |
スプレー容器 |
【作り方】
すべての精油を水12mlとエタノール2mlを足した溶液で薄め、スプレー式の容器に入れて出来上がり。
1日3回を目安に脇の下にスプレーしましょう。
注意事項・禁忌事項
妊娠中・授乳中の使用は注意が必要です。
乳幼児には使用しないようにしましょう。
まれに刺激を感じることがあるので、敏感肌の人も注意しましょう。
参考引用文献:ハーブのすべてがわかる事典 ジャパンハーブソサエティー著、これ1冊できちんとわかるアロマテラピー 梅原亜也子著
※ここに掲載されている内容は専門書などを参考に取りまとめた情報です。植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。使用に不安のある方は専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。妊娠中、授乳中、小さな子ども、持病がある方、その他心配なことがある方は注意が必要です。