「クズ(葛)」の効果効能 離乳食や介護食に 葛湯・葛練りの作り方

葛根湯でおなじみの「クズ」。


クズ特有のとろみはゆっくり消化されるという特徴を持つため、離乳食や介護食、アレルギー食として重宝されています。

養生食以外にも、葛きりや葛餅などの和菓子はもちろん、最近ではマクロビオティックのお菓子の材料として、プリンなどの洋菓子や料理にも利用範囲がひろがっています。

目次

クズ(葛)とは?

特徴

山野にはえるつる性の多年草で、茎のかぶは木質で著しく伸び、長さ10mにも達します。

葉は互生し、3小葉からなり、大人の顔ほどの大きさになることもあります。

根は太く大きく、多量のデンプンを含んでいるため、葛粉がとれます。

学名Pueraria lobata
生薬名葛根(かっこん)
科名マメ科クズ属
薬効滋養強壮、解熱、鎮痙
利用法薬用、食用、茶用

利用法

秋〜冬に根を掘り出し洗い、適当な長さに切り、たたきつぶして一晩水につけたあと、水を布でこし、布に残ったものを水で6〜7回さらしてデンプンをとったものが葛粉です。


葛粉に約10倍の熱湯を注いで練ったものを食べると、風邪をひいた時や病後の回復に効果があります。

乾燥させた根は葛根と呼ばれ、葛根湯の原材料としても有名です。

クズの効果効能

健康へ

クズ(葛)は漢方の葛根湯の原料にもなっており、体を温める効果や解熱作用・発汗作用があるため、風の引きはじめに飲むと効果的です。

葛粉からつくる葛湯(くずゆ)を取り入れるのがおすすめで、風邪による熱や寒気以外にも、どの渇きや下痢をとめるといわれています。

クズに含まれている「でんぷん」は消化吸収がよく整腸作用があるため胃腸が弱っているときに取り入れるとよいでしょう。

また、鎮痙作用をもあるため、首や肩の痛みや筋肉のこりを和らげてくれるといわれています。

美容へ

クズにはイソフラボンが含まれています。イソフラボンには抗酸化作用があり活性酸素を除去するため、美容やアンチエイジングにも効果的です。

また、イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをするため、更年期障害による症状の緩和や改善に作用するといわれています。

葛湯(クズユ)の作り方

葛湯を食前に1杯に飲むことで満腹感を得られ、食べ過ぎを防いでくれるため、ダイエットの強い味方になってくれます。

※葛湯自体はカロリーが低くだいたい1杯150ccで53kcalです。

【材料(1人分)】

葛粉10g
150g

【作り方】

鍋に水と葛粉を入れ混ぜながら中火にかけます。ダマにならないように溶かすのがポイントで、とろみがついてきたら火を止め、完成です。

アレンジとして、蜂蜜や生姜を加えても良いと思います。

「リンゴの葛練り」の作り方

風邪を引いてしまったお子様やお年寄りの方の手当食にいかがでしょうか?

胃腸を整えるクズと、リンゴのペクチンで内臓を温め、解読を促します。

【材料】

リンゴ1個
大さじ3
本葛粉大さじ1と1/2

【作り方】

  1. 8等分したリンゴを、1㎝のイチョウ切りにしたものを鍋にいれ、水を加えて蒸し煮にします。
  2. りんごが透きとおってきたら、水で溶いたクズを加え、木ベラで混ぜる。全体的に透明感が出てしんなりしてきたら出来上がり。

参考引用文献:「100種類の見分け方・採取法・利用法 身近な薬草手帖」寺林進監修

※ここに掲載されている内容は専門書などを参考に取りまとめた情報です。植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。使用に不安のある方は専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。妊娠中、授乳中、小さな子ども、持病がある方、その他心配なことがある方は注意が必要です。


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