【野草を食べる】セキショウの効果効能 利用法 視力・聴力・記憶力回復に 薬に頼らず健康に

昔は頭を良くし、健忘症を治す薬草として知られていた「セキショウ」。

寝室に鉢植えを置いておくと、葉から出る精油のためよく眠れるとも言われています。

ここでは、「セキショウ」の薬効やおすすめの利用法、育て方をご紹介しています。

 

 

目次

セキショウとは?

野山の渓流に自生するセキショウは、日本から東アジアに分布する草花です。

以前はサトイモ科に属していましたが、その草姿や性質がサトイモとは違うことから、現在はショウブ科に属しています。

生薬名は石菖根といい、漢方では鎮痛、鎮静、健胃薬として胃痛、腹痛、てんかん、リウマチ、瘍腫などに用いられています。

太いねが砂や岩に付着している姿が、石を抱いているように見えることから、「石を抱く菖蒲」という意味で和名が名付けられました。

5月の子供の節句の日に、ショウブ湯をたてる習慣がありますが、古くはセキショウの葉を浴剤として用いていました。

しかし、セキショウは臭いが強烈なため、穏やかなショウブを使うようになったようです。

 

学名Acorus gramineus
科名ショウブ科
別名石菖蒲、菖蒲、イワアヤメ
生薬名石菖根
利用部位根茎
利用法薬用、酒用、浴用

 

採取時期

5月に根茎を採取し、水洗いして天日干しにします。

薬用にセキショウを使う場合は、なるべく新鮮なものを使うと良いです。

薬効と使用方法

鎮静、鎮痛から、視力・聴力・記憶力減退の回復に(石菖根)

1日に5〜15g煎じて服用すれば芳香性健胃、鎮静、駆虫剤となるほか、強壮剤として神経衰弱、視力減退、難聴、声がれ、記憶力の減退、ボケ、痴呆、四肢の麻痺などの回復薬として効果があります。

 

打ち身、ねんざ(石菖根)

濃煎液を湿布すると良いです。

 

神経痛、リウマチ、眼病(根茎裂け)

根茎を生のまま5〜10倍の量を焼酎につけたものを盃1杯ずつ服用すると良いです。

 

産前産後、冷え、筋肉痛、関節痛、皮膚病(薬湯料)

根茎を風呂に入れれば保湿剤として産前産後の腹痛、足腰の冷えに効果があります。

筋肉痛、関節痛、打ち身、ねんざに効果的です。

アトピーなど、皮膚がかゆい時にも良いと言われています。

 

その他

精神病の治療にも良いと言われるセキショウの鉢植えを寝室に置いておくと、セキショウの葉から出る精油のため不眠にも効果があると言われています。

 

 

 

 

利用の仕方(薬食健康法)

薬酒(根茎)

根茎200gを小さく刻み、1.8リットルのホワイトリカーにつけ、一年以上置きます。

目の疲労をとり、老眼の進行を遅らせます。

地黄100gを加えるとボケも改善できます。

 

 

セキショウの育て方

セキショウは水辺で自生する植物です。

他の植物の多くは、水をやり過ぎて根腐れをする事を恐れますが、セキショウの場合その心配がありません。

地植えの際は水辺などの湿った場所を選ぶと一番良いでしょう。水際に植えた場合はほとんど水やりは必要ありませんが、鉢植えの際は、赤玉小土、腐葉土を混ぜ合わせると良いでしょう。

寄せ植え、鉢植えした際は乾く前に水を与えましょう。

肥料はあまり必要ではありませんが、3月~9月の間に2か月に一回ほど固形肥料を根元に置いておくと病気などをせず元気に育ってくれます。少量で大丈夫です。

セキショウは根を横に広げていく性質があるため、地植えの際は根が絡まないように他の植物と距離を取って植えつけるとよいでしょう。鉢植えの際は苗より一回り大きな鉢を選びましょう。

害虫の心配はあまりありませんが、湿地帯に植え付ける場合が多いのでナメクジなどの害虫が稀に付着します。見つけ次第除去してください。

 

 

 

ハーブ・薬草を使うときの注意点

参考引用文献:大地の薬箱 食べる薬草事典 春夏秋冬・身近な草木75種 村上光太郎著

※ここに掲載されている内容は専門書などを参考に取りまとめた情報です。植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。使用に不安のある方は専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。妊娠中、授乳中、小さな子ども、持病がある方、その他心配なことがある方は注意が必要です。多量の摂取するのはやめましょう。

 

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