「ジンジャー(ショウガ)」の効果効能 風邪・インフルエンザに 薬に頼らず健康に
温熱効果と殺菌効果に優れた日本食に欠かせない「ジンジャー(ショウガ)」。
食用や生薬にとして利用されている最も身近なハーブの一つです。

目次
ジンジャーとは?
エピソード
インドや中国では太古の昔から、ヨーロッパでも古代ギリシャやローマ時代から薬として使われてきました。
ディオスコリデスは「薬物誌」の中で「その薬効は体を温め消化を助け食欲を増進させ、緩下作用、解毒作用もあり、白内障にも有効」と記しています。
気候の問題で栽培できなかったヨーロッパでは、15世紀末に新大陸が発見されると、16世紀には西インド諸島に開いたプランテーションで栽培・供給しました。
日本には2~3世紀に中国から伝わり、「古事記」にも記述が残されています。
厄よけ、魔よけとして使われることもあり、薬用として重要視されるとともに香辛野菜としても利用されました。
特徴
ジンジャーは、「クレ(呉)ノハジカミ」とも呼ばれ、古くから日本にあった山椒(ハジカミ)と同じような辛味をもつことからくる名前です。
高さ60~90㎝の非耐寒性多年草で、肥大した地下茎から直立する偽茎に茎葉を茂らせます。
葉は互生して細長く先が尖ります。
学名 | Zingiber officinale |
和名 | ショウガ |
分類 | ショウガ科 |
原産地 | 熱帯アジア |
使用部分 | 葉、根茎 |
効能 | 血行促進、鎮吐、殺菌、健胃、発汗、風邪の症状緩和など |

ジンジャーの効能
- 血行を良くし、体を温める
- 胃腸の調子を整える
- 風邪やインフルエンザの予防に
- ダイエット・美肌効果
- ストレスを軽減・月経前症候群(PMS)に
成分 | ジンゲロン、ショウガオール、ジンゲロール |
精油成分 | ジンゲベレン、ジンギベロール、シオネール、シトロラロール、リナロール |

血行を良くし、体を温める
ジンジャーには辛味成分のジンゲロンやショウガオールが含まれているため、血行促進・加温作用があります。
血行不良や冷えから起こる腰痛や肩こり・関節痛・リウマチ・生理痛などの改善に効果があるといわれています。
また、ジンジャーには代謝を促進し発汗を促す効能もあるため、冷え性や風邪の予防にも適しています。
胃腸の調子を整える
ジンジャーは健胃・駆風作用が期待されていることから、消化不良・吐き気・食欲不振・下痢などの軽減に役立ちます。
吐き気には生の根茎をおろして湯にといて飲むとよいでしょう。また、強い薬を飲むときに併せて飲用すると、刺激から胃を守ってくれる効果があると言われています。
風邪やインフルエンザの予防に
ジンジャーには抗炎症作用や抗ウイルス作用が期待されています。
咳・喉の痛み・発熱など風邪の初期症状やインフルエンザ予防にも効果が期待できます。
また、辛味成分であるショウガオールやジンゲロールには、気道平滑筋を弛緩させる働きがあるため、喘息や気管支炎に役立つ可能性があると、2013年の『American Journal of Respiratory Cell and Molecular Biology』に掲載されています。
ダイエット・美肌効果
ジンジャーは新陳代謝を促進させ、発汗を促します。
体内の老廃物や余分な水分を体外に排出してくれる働きをするためダイエットにも効果を発揮します。
また、新陳代謝がよくなることで肌のターンオーバーが促進され美肌にも効果的だといわれています。
ストレスを軽減・月経前症候群(PMS)に
スパイシーなジンジャーの香りには、セロトニン受容体を活性化することで不安を軽減する可能性があります。
また、月経前症候群(PMS)にも作用し、心身ともに改善してくれるともいわれています。
「ジンジャーシロップ」の作り方
シロップを作っておけば、紅茶やハーブティーなどに加えるだけでジンジャーティーの出来上がり。
ジンジャーの効能を手軽に取り入れることができますよ。
【材料】
ジンジャー | 100g |
蜂蜜 | 適量 |
【作り方】
- ジンジャーをよく洗い薄切りにします。
- 煮沸消毒した瓶などにジンジャーを入れ、ジンジャーがかぶるくらい蜂蜜を入れます。
- 3日くらい置きましょう。
炭酸水で割ってジンジャーエールにしたり、お湯で割ってショウガ湯に‼

参考引用文献:ハーブのすべてがわかる事典 ジャパンハーブソサエティー著
※ここに掲載されている内容は専門書などを参考に取りまとめた情報です。植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。使用に不安のある方は専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。妊娠中、授乳中、小さな子ども、持病がある方、その他心配なことがある方は注意が必要です。
