安眠の薬「カモミール」

リンゴのような甘い香りのカモミール。

古代エジプトでは、太陽神への捧げものや治癒の秘薬として用いられていました。

当時は「最高のハーブ」として称えられ、ヨーロッパでは最も歴史のある民間薬の1つです。

古くから、イギリスやフランスでは熱病や婦人病の治療薬として利用され、現在はその高い鎮静効果から「安眠の薬」としても親しまれています。

目次

カモミールとは?

学名:Matricaria recutita  

科名:キク科 

別名:カミツレ、カモマイル 

原産地:ヨーロッパ 

使用部分:葉、花、茎

効能:鎮静、消化促進、発汗、美肌、抗炎症など

カモミールの効果効能

安眠効果

カモミールは「青リンゴの香り」と評されるように、とてもフルーティーで甘い香りがします。この香りに鎮静効果があり、イライラや疲労を鎮めてくれます。それによって寝つきが良くなる安眠効果も期待できます。

抗炎症作用

カモミールには、カマズレンとアピゲニンという、炎症を抑えるのに効果的な成分が含まれています。胃の荒れや、喉の痛みを感じたときは、カモミールティーを飲むのがおすすめです

老化防止 (アンチエイジング)

肌の老化を促進させる原因として注目を浴びている“糖化”。糖化は、放っておくと肌トラブルだけでなくいろいろな病気にまで繋がってしまいます。カモミールにはその糖化を防ぐ成分がふくまれており、老化防止に効果的です。

美肌効果

抗菌作用があるビサボロールという成分がふくまれています。ビサボロールはニキビなどの炎症を抑える効果、乾燥肌に働きかける効果もあるので、美容にも嬉しい作用をもたらしてくれます。

冷え性改善

リラックス効果の高いカモミールは、冷え性の原因となる自律神経の乱れを整えてくれる効果、抗酸化作用による血行不良の改善効果、発汗効果があります。

アレルギー症状の緩和

カモミールはビサボロールやルテオリン、アピゲニンといった成分が含まれていて、アレルギー症状を緩和してくれる作用もあります。抗菌作用がある成分のビサボロール、ルテオリンは美肌効果もあります。またアピゲニンは、アレルギーのもととなるヒスタミンという成分が出るのを抑えてくれます。

風邪の引き始めに

カモミールの高いリラックス作用は人間が本来持っている「免疫力」を高めてくれるので、風邪のひき始めに効果的です。カモミールには体を温める・発汗促進・利尿作用などといった作用もあります。

生理痛緩和

カモミールは別名「マザーハーブ」とも呼ばれています。体の中にある「平滑筋」という筋肉組織を落ち着かせてくれる作用があるので、生理痛や腹痛といった痛みを和らげてくれます。

カモミールの注意点

カモミールは、アレルギー症状や、子宮を刺激する作用がありますので、アレルギー症状のある方、妊娠・授乳中の方は摂取を控えてください。

※キク科のアレルギーの方は要注意

カモミールはキク科の植物ですので、キク科アレルギーの方はカモミールティーの飲用を避けるようにしてください。もしキク科アレルギーの人が飲用すると、ひどい花粉症の症状が出たり、発疹・喘息などの症状が出る場合があります。

糖化に効果的なカモミールの選び方

カモミールには、ジャーマンカモミールとローマンカモミールの2種類に分けられます。一般的に知られているジャーマンカモミールは、味が良いのでハーブティなどに使われる事が多いのですが、ローマンカモミールの方が抗糖化成分のカマメロサイドを多く含みます。糖化を防ぐ目的では、ローマンカモミールを選びましょう。

心地よい眠りに誘う、リンゴのような甘い香りのカモミール。

一般的なハーブのため、お近くのスーパーにもカモミールティーが置いてあるかも?

是非この機会にお試しください。

※ここに掲載されている内容は専門書などを参考に取りまとめた情報です。植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。使用に不安のある方は専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。

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